Toshi
Omagari

Omega Type Foundry

2021年11月24日


ずっと等幅書体しか作らないわけじゃないですよ :)

Tabular Type Foundryを始めて以降、等幅以外のリリース先を別に作る予定を立てていたのですが、本日それを実行することになりました。I Love TypographyショップにてOmega Type Foundryという新しいファンダリを立ち上げます。

ファンダリの名前の由来はいくつかありますが、まず単純にオメガという字が好きなこと、自分の苗字っぽいこと、そしてTTFとOTF(フォント形式の名前)が揃う洒落を狙いました。TとOは自分のイニシャルでもあります。似た名前のファンダリでインドネシアのLetter Omegaがありますが、事前に名前の是非を確認したところ快諾していただきました(いい書体を揃えたファンダリですので、そちらもチェックしてみてください!)。

初回の書体は以下の二つです。

Platia

Platiaは見出し用の書体で、ヘレニック・ワイドという幅広いスラブセリフのサブカテゴリーを基にしています。もともとヘレニック・ワイドのプロポーションと優雅なカーブからくる贅沢な見た目が好きだったのですが、細部のデザインをもっと煮詰められるとも思っていました。特に古典的なデザインと大きく違う点としては、テールやアームの先端の形を統一し、大文字と小文字の親和性を高くしています。ウエイト数は9で、欧文以外にはキリル文字とギリシャ文字が収録されています。詳細はこちら

Klaket

Klaketはルカー体というアラビア文字のスタイルを基にしており、特にもっぱらルカー体で描かれていた昔のエジプト映画のポスターから影響を受けています。他のOpenTypeのルカー体フォントではカーニングが入ってないことが多いですが(ベースラインが傾斜していると通常のカーニングができないため)、Klaketには頑張って入れました。後から追加した欧文では、スラブセリフを合わせています。詳細はこちら

スタイルによって自分のライブラリを分ける二刀流はあんまり意味がないと思われる方もしれません。私がそれに同意して再検討するその日までは、それぞれ別々に注目していただけますと幸いです。それではよろしくお願いします!