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身近な書体:Comic Sans

20 April, 2014

ComicSans

久しぶりの身近な書体シリーズです。今回はComic Sansを採り上げます。

Comic Sansは1994年に作られてWindows 95(のPlusパック)に搭載されて以来、Windowsユーザーにはおなじみのフォントです。特に欧文圏ではそのカジュアルさがウケているようで、様々な場所で使われている書体です。まぁプロからすれば特に良くはない書体ですね。それどころかタイポグラファーやデザイナーの間では忌み嫌われている存在で、これの駆逐をテーマにしたウェブサイトもあるぐらいです。

(ちなみにこのサイトの運営者はカップルであり、共通の趣味、つまりComic Sans排斥で意気投合して結婚したそうです。Comic Sansの作者Vincent Connare氏は「自分の書体のおかげで夫婦が誕生したんならこんなに嬉しいことはない」と言ってます)

でも、本当にそこまで徹底的に叩かれるほど悪い書体でしょうか。まず、Comic Sansはどういう経緯で生まれたのかを説明します。 » Continue reading «

フォントを変えるだけで4億ドルも節約できるのか?

30 March, 2014

一昨日あたり、「Times New RomanからGaramondに書体を変えるだけで、米国政府は年間4億円ものインクコストを削減できると中学生が発見した」というニュースが世間を賑わしていました(少年はCNNにも採り上げられたり)(日本語記事)。当然これに対するタイポグラファの反応は冷ややかなもので、自分も全く納得できません。最近は核融合路を作る中学生がいたり、なにかと若い学生の革新的なアイデアが取りざたされることが多いようですが、残念ながらこの件に関してはそこまで説得力はありません。これに対して書かれたブログ記事を読んで多いに納得したので、許可を得て翻訳しました。元記事の筆者であるTom Phinneyは元Adobeで、現在はSuitCaseというフォント管理ソフトで知られるExtensisでシニアプロダクトマネージャーを勤めており、ATypIの委員でもあります。

元記事:Tom Phinney, Saving $400M printing cost from font change? Not exactly…
(
Thanks Tom!) » Continue reading «

Italic subtleties

1 February, 2014

My explanation and thought on various italics. Actually, I only wanted to do the MJ illustration and ended up adding a whole bunch of text. I hope it’s helpful for people who are not familiar with italics, and how much type designers care. » Continue reading «

文字と誕生日のカレンダー2014

17 November, 2013

もうすぐ師走ですね。来年のカレンダーはどれにするか、もうお決まりでしょうか?タイポグラフィをテーマにしたカレンダーは少なからずありますが、今回おススメするのは来年分で初デビューの「レターフォーム&バースデイ」カレンダーです。現在Kickstarterで支援者を募っているところで、あと50時間ほどで終わってしまいます。ぶっちゃけ今回はその宣伝です。ぜひともこのカレンダーのプロジェクトを成功させましょう!

(追記:プロジェクトは無事に目標額に達成しました。ご協力ありがとうございます。)

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Font size in the metric system

26 October, 2013

Industrial paper is measured by meters, but everything else such as type size, image resolution, etc is based on inches. Although it’s not really difficult to make the different units coexist on a paper as long as you are fine with fractional measurements, wouldn’t it make more sense to just use metres for type size too? Are you really comfortable with making a point-based grid on a metre-based paper?

In fact, there is a country that uses metric type size, and it’s called Japan. The unit is called Q or q, which is a quarter of a millimetre (0.25 mm), a little finer than a DTP point (0.3528 mm), and was invented in the phototypesetting era. There is also a unit called Ha (or simply H or h), which is basically the same as Q but used for anything other than type size (e.g. line spacing). Ha means a tooth of a cog. Older phototypesetting machines had a big drum where a photographic paper would be attached, on which the operator would expose a photographic image of a letter, dot, line, etc., and the rotation of the drum by one unit (or a cog) would move the paper by 0.25mm. Hence the term. » Continue reading «

ゴシックという名称の由来

19 August, 2013

ひょんなことから内田明さんのブログ記事「Alternate Gothicがゴシックの源といふデマについて」ならびに「Alternate Gothic起源説の起源」を見ていて、そんなデマがあるのかと驚きました。6年も前のお話にいまさら飛びつくのもどうかとは思いますが、まぁ鮮度が重要な話ではありませんし、Alternate Gothicがどういう書体なのかが正しく理解されていないことが原因であると思いましたので記事にしました。基本的にこの記事は先の二つの記事の補足のような形になると思いますので、先にそちらを読まれた方がいいでしょう。

Alternate-Gothic » Continue reading «

Metro Novaのスタイリスティック・オルタネート

16 August, 2013

Metro Novaの投稿3本目です。まぁ後半に追記でもすればいいかとは思いましたが…

ただいまMetro Novaが大出血セール中です(通常ファミリー価格1147ドルのところ、現在99ドル)。購入を検討の方は今がチャンス!考えてなかった人もウッカリ買っちゃって試してみてください。MyfontsLinotypefonts.comにて。

リリースされてから気が付いたのですが、公式の見本PDFには大事な説明が抜け落ちていました(私の製作ではありません)。Metro Novaにはさまざまなオルタネート(異体字)が入っていますが、それをどう使うかが説明されていませんでした。つまりはInDesignやApple製アプリケーションで使用可能なスタイリスティック・セット(またはデザインのセット?)の内容の解説です。どのリストに何が入っているかは、以下のPDFをダウンロードしてお確かめください。

Metro Novaのオルタネート見本PDFをダウンロード » Continue reading «

Metro Nova stylistic sets

16 August, 2013

My new typeface Metro Nova is currently experiencing great amount of discount on Myfonts, Linotype, and Fonts.com. Normal family price is $1,147, but it’s only $99 now. If you haven’t got it yet, then what are you doing?

I realised that in the official PDF specimen, there was no description of stylistic set & alternate features, which should have been the most important part in my opinion. So I made my own list of it. Why not just update the official specimen? Good question.

Download Metro Nova stylistic set PDF » Continue reading «

Metro Nova後編

11 August, 2013

Metro後編では、Novaのデザインについて話したいと思います。Metroがどういう書体なのかは前編をご覧ください。書体の復刻には理由が必要で、すでに同じ書体がデジタル版としてある場合は尚更です。Metroの場合は全くデジタル化されてないバージョンがあったから(しかもそれが大変魅力的である)というのが最も大きな理由ですが、それ以外にも様々な設計の見直しを図りました。Metroは一見すると特に問題のない書体ですが、使用するライノタイプ鋳植機にはさまざまなデザイン上の制約がありました。まずはユニット・システムです。各文字は規定の字幅に合わせてデザインされなければいけません(全角を12分割するユニット。例えばiは3ユニット、nは5ユニットなどなど)。等幅ほどキツい制約ではありませんが、それでも字幅が必ずユニットの整数倍になってないといけないのはやはり難儀です。 » Continue reading «

Metro Nova前編

4 August, 2013

私の初めてのMonotypeからの新規書体であるMetro Novaが発売されました。これはMetroというサンセリフ体のリバイバル、つまり復刻です。今回はこのMetroとMetro Novaについて前編(歴史)と後編(デザイン)に分けて話をしようと思います。

MetroLT

まずは現行のデジタル版Metroをご覧ください(上)。基本的にはFuturaに似ていますが、小文字のステムに斜めカットが入っていて(a b f i j t などなど)、よりカリグラフィ的で動きのある書体になっています。大文字だと特に目立つのはQでしょう。そういった特徴のおかげで、またMetro発売当時のLinotype鋳植機にFuturaがなかったので、特にアメリカで人気の書体でした。日本での認知度はほとんどありませんが、とてもファンの多い書体です。NIVEAやExpediaはMetro(のカスタム版)を制定書体またはロゴとして用いています。 » Continue reading «